阪神淡路大震災から23年。
当時、私は神戸におりました。
震災当時に住んでいたのは、神戸市の北区で大きな被害を受けなかった地域です。
が、それより10年ほど前に私が住んでいたのは大きな被害を受けた長田区でした。
当時、住んでいた私のアパートは地震で壊れた上に大規模な火災で焼失しています。
震災直後、仕事関係の復旧工事に追われてなかなか長田区を訪れる余裕が無く、その後神戸を離れてからも再訪する機会はついにありませんでした。
今回、関西旅行の機会に同行の娘から半日ほどの時間をもらい、およそ30年ぶりに復興を遂げた長田区を訪れました。
当時密集した住宅地だった私の住まい周辺は広々とした公園に変貌しており…
公園のこの恐竜の滑り台辺りが、ちょうど私のアパートの在った場所です。
そして当時よく訪れた駅近くの商店街には、復興の象徴として「鉄人28号」の像が力強く空に拳を突き上げていました。
その夜は三宮にもどり、これも壊滅的な被害を受けたなじみのジャズライブハウスを訪れました。
23年の時間を経て震災の痕跡は殆ど残っていませんが、そこにはその間に起った様々な出来事や人々の想いが静かに蓄積されており、そのことを私は強く感じながら、短い神戸への旅を終えたのでした。